第2類算数病

第2類算数病

視覚に依存した学習が理由で“発症”する算数病を、「第2類算数病」と定義しております。

この第2類に“発症”してしまった受講者様に多く見受けられる傾向は、
特定の出題形式に、特定の解法を適用させることで一杯一杯になってしまい、
根本的な原理が把握できていない、
あるいは、数値・図面などのあらかじめ目に見えるように与えられた情報だけを
あてにしようとして、そこから新しいヒントを作り出せない
点です。


適切とされる“治療”法

数学では、「問題を解いた」という経験も確かに大切ですが、
かと言って、問題を解くこと自体に追われてしまっては、本末転倒です。

「問題を解いた」という経験が「解けるようになる」という結果に反映するためには、
問われていることや与えられた情報から、問題の全体像を知り、
それらを文章と数式をもって的確に伝えられる前提を要します。

数学対話です
処理という過程と、その処理によって出た結論を、
数字・記号・定理を利用して伝える対話です。

的確に伝えるためには、「問題を解いた」という経験よりも、
「考え方を把握した」という経験を大切にし、
考え方を把握するためには、問題を“見る”のではなく“読む”ことです。

読むことで見つけ出せる情報を、活字化することで、
わかりやすく洗練された(視覚的な)情報に変えられる。

このようにして得られた情報を“伝える”ことが、
「考え方を把握した」という経験につながるものです。

このような考え方は、例題などを“調べる”ことからも、要領を得ることができます。
「読む」「調べる」という単純な作業を几帳面に続けることで、「把握した」経験も蓄積され、
その結果、原理や考え方を重視した数学への取り組みが、定着させられるものです。